前回お話ししたポルトガルの本。
「西の果てで見つけたポルトガル人のほどよい生きかた」
読み終わってしばらく経った今も、ポルトガルの穏やかな景色が、心に温かく残っています。

これまで、ポルトガルのことなど全然知らなかった私。
それが本を読んでから、行ってみたい国No.1になりました。
「もっとポルトガルを知りたい…!」
そんな気持ちが湧いてきて、著者のトークイベントにも参加してみました。
スクリーンに映し出された景色
スライドで写真を見ながらお話を聞くという今回のイベント。
本を読んで頭の中に描いていた景色が、一枚一枚スクリーンに映し出されていきました。

赤い屋根の石造りの家々。
どこまでも広がる青い海。
中でも一番印象に残ったのは、サンベント駅の写真でした。
青と白のアズレージョ(ポルトガルのタイル)が壁一面に広がり、駅というより、一つの美術館のよう。

「世界一美しい駅と言われているんです」と、著者も誇らしげでした。
もう一つ印象に残ったのは、移住者が多いというお話でした。
様々な文化を受け入れてきたポルトガルには、最近ではイギリスやアメリカから多くの人が移り住んでいるそうです。
ポルトガルとイギリスは、世界最古の同盟を結んでいることもあり、両国の関係は深いのだとか。
ポルトガルの、温かく人を受け入れる文化に改めて魅力を感じました。
首都リスボンは、トレッキングをしているような気分になるほど坂の多い街なのだそうです。
スクリーンに映し出された街並みも、坂道がどこまでも続いていました。

著者は、「水もワインも安いけれど、重いボトルを持ってこの坂を上がるのがキツいんです…」と苦笑い。
会場も「確かに〜」という空気に包まれました。
サウダージという生き方
スペインという大国の隣で、小さく穏やかに息づくポルトガル。
著者が語るポルトガルは、とても温かな国でした。
赤ちゃんを連れている人やお年寄りには、その場にいるみんなが席を譲るような、優しさが根底にある国。孤独を感じる人が少ない、温かな国。
また、ポルトガル語には、「サウダージ(Saudade)」という言葉があるそうです。
「郷愁」「切なさ」を意味する、けれどもっと複雑で奥深い言葉。
それは、なくしたものを悲しみとしてではなく、人生の一部として抱きしめるような、愛おしい気持ちを表す言葉なのだそうです。
大航海時代の航海士たちは、家族や故郷を残し、来る日も来る日も遠い海を進み続けました。

胸に迫る、残してきたものへの想い。
その気持ちを否定せず、受け入れながら前に進む。
大航海時代から受け継がれてきたその感覚は、今もポルトガルの人々の暮らしの中に流れているのだそうです。
私は著者のこの言葉が、印象に残りました。
ポルトガル人にとって過去は過ぎ去った記憶ではなく、生きている今を支える大事な呼吸のようなものなのだろう。
いつか歩いてみたい国
こんなふうに喪失の経験も愛おしく抱えながら、温かな気持ちで前に進めたら。
きっと景色の見え方も、少し変わるのだろうと思いました。
そのような人々が暮らすポルトガル。
その空気に触れてみたい…!
いつか本当にポルトガルの石畳を歩き、あの青い海を眺める日を、今から楽しみにしています(*´꒳`*)
※記事内の風景写真は、Unsplash・Pexelsのフリー素材を使用しています。


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