先日、お気に入りの書店で。
という本を見つけました。明るい水色が爽やかな表紙です。
ポルトガルと聞いて私が思い出すのは、鉄砲、カステラ、キリスト教…など。歴史の授業で習った、漠然としたイメージしかありませんでした。
大航海時代に活躍していた国。
数年前に、夫が仕事でポルトガルを訪れた際には、「これといった何かがあるわけではないけど、のどかで居心地の良い国だった」と話していました。
ブラジル人の友人も、話しているのを聞いたことはありませんが、母語はポルトガル語です。
そんなふうに、これまでにもどこかで縁のあったポルトガル。
どんな国なんだろう?
そう思って、この本を手に取りました。
ページをめくると、言葉の一つひとつがやわらかく、それでいて的確で、まるでポルトガルの街を歩いているような気持ちになりました。
この本を読んで、心に残った言葉がありました。
それは、
「サボレアール・ア・ヴィーダ (Saborear a vida/人生を味わう)」
というポルトガル語。
作者はこの言葉について、このように語っていました。
まさにこの国の生きかたを言い表している。
「生きることを味わう」
そこには競争も比較もない。あるのは、今目の前にある瞬間を大事にする精神だ。
忙しい毎日を「こなす」のではなく、ペースダウンして「味わう」。私もそんな生き方に憧れます。
日頃からおっとりな私は、まわりのみんなに合わせようと常に駆け足気味。疲れてしまうこともよくあります。
そんな私には、ポルトガルの価値観が合っている気がしました。
また、ポルトガルでは、「かわいい」という言葉をよく耳にするのだそうです。
この「かわいい」という言葉は、単なる形容詞ではないと作者は言います。中でも、特に印象に残った一節があります。
かわいいというのは、対象を”赦す”という態度でもある。正確、完璧でなくていい、揃っていなくてもいい、少し古くても美しい。こうやって日常のあらゆるものを赦すことは、同時に、自分自身を赦すことにも繋がるのではないだろうか。
人は、自分に厳しすぎると幸福になれない。でも、「かわいい」という視点を持つと、不完全なままでも前に進める。ポルトガルの街に漂う「かわいい」は、人生を少し軽やかにしてくれる魔法の言葉かも?
ポルトガルの人々の、この優しい視点に慰められました。自分にがっかりせず、「これはこれでかわいいかも」と思えたら、人生がもっと楽しく、もっと豊かになりそうです。
本の中で、もう一つ興味深かったのは、ポルトガル語そのものの特徴でした。
ポルトガル語は母音で終わる言葉が多いとされる。だから、響きがやわらかい。
また、作者はこのようにも書いています。
この母音で終わる言語の性質は、言語学的にも対話のリズムを穏やかに保つとされている。言葉そのものが、争わない構造になっているというのだ。
争いごとや競争が苦手な私には、もしかしたらポルトガル語が合っているかも!?と、新たな言語への興味が湧きました。
読み終わる頃には、もうポルトガルが大好きになっていました(*´꒳`*)
「人生を味わう」。
この言葉は、本を閉じたあとも心の中に残っています。
少し急ぎすぎてしまう日には、この言葉を思い出しながら、目の前の暮らしをゆっくり味わってみたいと思います。
そして、いつか本場のポルトガルでも、その空気を味わえたら嬉しいです☆彡


コメントを残す